糖新生(とうしんせい)とは、血中のブドウ糖量が低下したときに、肝臓でブドウ糖を作り出す仕組みの事です。

エネルギー源として、中性脂肪など体脂肪が消費されます。

炭水化物抜きダイエット(糖質制限)を実践すると痩せるのは、この体脂肪が使われて脂肪が減っていく『糖新生』の仕組みを利用しているからです。

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食事で得られるブドウ糖

ブドウ糖を作り出す仕組み

ブドウ糖の濃度 = 血糖値

血糖値とは簡単にいうと、血液中に含まれているブドウ糖の濃度です。人間の場合は正常値はおよそ 100mg/dl前後です。

血糖値が上がりすぎると、血管の損傷などの原因となりますし、下がりすぎるとブドウ糖を主要なエネルギー源としている、脳などが活動出来なくなってしまいます。このため、人体には常に血糖値を維持するための仕組みが備わっています。

ブドウ糖は、食事で摂取する事と、糖新生が起きる事で、作り出すことが出来ます。

食事で得られるブドウ糖

三大栄養素、糖質・脂質・たんぱく質

体のエネルギー源として必要なブドウ糖は、食事からは糖質(炭水化物)を摂取することで得られます。

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糖質(炭水化物)を摂取すると、体内の消化酵素によって分解されブドウ糖になります。

血液中のブドウ糖が増えると、血糖値(=ブドウ糖量)が上昇します。

血糖値が上昇すると、インスリンが大量に分泌されて、

  • ブドウ糖を肝臓や筋肉に貯蔵
  • 貯蔵しきれない分は、体脂肪として脂肪組織に変換して、

血液中のブドウ糖量を減らして血糖値を下げます。

炭水化物を食べ過ぎると太る理由は、脂肪組織として溜め込む量が増えるため!

血糖値の維持

血糖値(=ブドウ糖の量)は、脳や赤血球などがエネルギーとして使いますから、徐々に減っていきます。不足してくると、今度は、いったん溜め込んだ肝臓から『グリコーゲン = ブドウ糖』を徐々に放出して、ブドウ糖の量が不足しないように維持する働きがあります。

グリコーゲンには限りがあります

ところが、肝臓に貯める事が出来るグリコーゲン量はあまり多くありません。成人男性で100g前後といわれています。無くなってしまったらどうするのでしょう?

そこで起きるのが糖新生です

糖新生は、血糖値(=ブドウ糖の量)を維持するために肝臓でブドウ糖を作り出すシステムです。

糖新生のために、ストックされているエネルギー源が、体脂肪です。人間は、絶食しても水だけあれば一ヶ月は生き延びられるといわれているのは、体に蓄積されている体脂肪を使って、ブドウ糖などのエネルギー源を作り出す、この糖新生のシステムがあるからです。

糖新生の仕組み

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糖新生とは

  1. 肝臓のグリコーゲン(=ブドウ糖)の在庫が切れる
  2. 肝臓は遊離脂肪酸を分解して、ブドウ糖を作り始める
  3. 作り出す作業のエネルギー源として、脂肪などを消費
  4. 結果、蓄えてられていた中性脂肪などが、どんどん減る
  5. 痩せる!

糖質(炭水化物)を摂りすぎなければ誰でも糖新生が起きます

糖質をたくさん摂取すると、血中のブドウ糖が増えて、インスリンが大量分泌されます。インスリンには、糖新生のシステムをストップさせる働きがあります。(ブドウ糖を減らそうとしているのに、ブドウ糖を作り出すシステムは邪魔だからです)

インスリンが大量分泌されなければ、糖新生のシステムは動き続けます。

炭水化物抜きダイエットは、インスリンの大量分泌を発生させません。

食事の際に、糖質(炭水化物)をあまり摂らないように制限すれば、インスリンは大量分泌されません。糖新生が働き、中性脂肪などが減り、徐々に痩せていきます。

糖質(炭水化物量)はどれくらい減らせばよい?

糖新生のシステムを発生させるには、一日に摂取する糖質量はどのくらいが適切なのでしょうか?

現状では、明確なガイドラインはありませんが、およそ、130g/日以下に制限すれば、効果があるとされています。

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炭水化物抜きダイエット実践中のわたしの場合

夜だけ炭水化物抜きダイエットを実践中です

朝と昼は主食(白米)を摂り、夜だけ主食を抜いておかずだけ食べるダイエットです。

糖質(炭水化物)の一日あたり摂取量を先日計算してみたところ、120g〜130g前後/日でした。健康診断の結果で分かりましたが、このくらいの摂取量でも糖新生が起きているようです。前年に比べて、中性脂肪が大幅に減少しました。

γ-GTPなどの肝臓の数値も改善しました。

糖新生で肝臓内部に溜まっていた脂肪も消費したようです。毎日のように飲むお酒の量は変わっていないのに、肝臓の数値が改善しました。

中性脂肪も悪玉コレステロールも減りました。体重も約10kg減りました。

わたしは、夜だけ炭水化物抜きダイエットで痩せましたが、今、はやりのスムージーや酵素などで置き換える、置き換えダイエットも同じ理屈で、糖新生が起きて痩せるのでしょう。

普段、気をつけている事

糖新生の原料のアミノ酸は、タンパク質から作られますので、普段の食事で炭水化物を減らす分だけ、タンパク質を多めに摂るように気をつけています。

鶏肉やサバ、納豆、豆腐、卵、チーズなどをよく食べています。

糖新生で体調快適

糖新生がよく起きるようになると、基礎代謝も上がるといわれています。糖新生のシステムを動かすエネルギー分が、通常の基礎代謝量にプラスして上乗せされるためです。

普段、普通に生活出来ています。めまいなども起こらず、体調は快調です。

来年の健康診断が楽しみです。

以上、炭水化物抜きダイエットと密接な関係にある、糖新生のシステムのお話でした。

(おわり)


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